ウェルビーイング(Well-being)経営とは?成功している企業事例をご紹介

近年、世界のスタンダードになりつつある「ウェルビーイング(Well-being)経営」。

「社員の心身が健康で社会的にも満たされた状態にあることは、企業活動によい影響を与える」という考えのもと、その取り組みは世界的に広がっているものの、日本ではまだまだ浸透していない経営手法といえます。

 

この記事では、ウェルビーイング経営の意味やメリット、成功している日本の企業事例をご紹介します。

 

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■ウェルビーイング経営とは?

■ウェルビーイング経営のメリット

■ウェルビーイング経営に成功している企業事例

■ウェルビーイング経営を成功させるポイントとは?

■まとめ

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■ウェルビーイング経営とは?

ウェルビーイング(Well-being)とは、心身ともに健康で、かつ社会的にも満たされた状態を指す言葉です。ウェルビーイングの概念はビジネスの場でも広がっており、社員が肉体と精神面、また社会的な面でも満たされるように組織の環境を整えることを「ウェルビーイング経営」といいます。

 

ウェルビーイング経営は社員一人ひとりの仕事への意欲やエンゲージメントを高める手法であり、企業に関わるすべての人の幸せを目指す経営を意味します。働き方改革や健康経営が推進される中、その先にある社員の「幸福」に焦点を当てたウェルビーイング経営は、近年多くの企業から注目を集めています。

 

■ウェルビーイング経営のメリット

 

企業がウェルビーイング経営を実践する主なメリットには以下が挙げられます。

 

●メリット1/社員の従業員満足度の向上

働きやすい環境が整うことで職場の雰囲気がよくなり、社員のストレスが軽減されます。仕事に対するモチベーションやパフォーマンスがアップし、企業への愛着や貢献意欲の高まりも期待できます。

●メリット2/生産性の向上

心身ともに健康でいきいきと働くことができれば、仕事に対する熱意・意欲を持つ社員が増加します。その結果、欠勤・休職をする社員が減り、企業全体の生産性の向上が期待できます。また、ウェルビーイングは経営コストの削減にも寄与し、生産性が上がれば人件費の削減、社員の健康が維持されれば医療費の削減につながるでしょう。

●メリット3/社員の離職防止・新たな人材確保

社員の幸福度やエンゲージメントが向上すれば、自社への帰属意識や貢献意欲が高まり、自然と離職防止につながります。また、ウェルビーイング経営を実践していることで企業のブランドイメージや企業価値が向上し、採用活動においても好影響をもたらすでしょう。

 

■ウェルビーイング経営に成功している企業事例

近年注目されているウェルビーイング経営。

ここでは、ウェルビーイングに成功している日本の企業事例をご紹介します。

 

●企業事例1. トヨタ自動車/ミッションに「幸せの量産」

大手自動車メーカーのトヨタは「自社の果たすべき使命」と「実現したい未来」を定義した「トヨタフィロソフィー」を対外的に公表しています。トヨタのミッションである「幸せの量産」はトヨタフィロソフィーの中に位置づけられ、自社のウェルビーイングとして、世界中の人たちが幸せになるモノやサービスの提供を明示しています。

●企業事例2. 丸井グループ/「手挙げ式」のウェルビーイングプロジェクト

商業施設「マルイ」などを傘下に持つ丸井グループでは、社員が主体的に応募する「手挙げ式」のウェルビーイングプロジェクトを推進しています。健康経営のビジョン策定や社内研修を企画するプロジェクトメンバーについて、氏名や所属を伏せ、作文で募集したところ応募が殺到。メンバーを定期的に入れ替え、広く組織に浸透させる仕組みをつくっています。

●企業事例3. 楽天/「しあわせ係」を設け「ハピネス大作戦」

インターネット関連サービス企業の楽天は、ウェルビーイング向上の全てを統括する「CWO(チーフウェルビーイングオフィサー)」のもと、各部署に「しあわせ係」を100人以上配置しています。社員にやりがいを持って楽しく働いてもらうべく、心身の健康づくりを支援する「ハピネス大作戦」を掲げ、全社へのウェルビーイング浸透に注力しています。楽天グループの会社や社員のみならず、ウェルビーイングな日本社会をつくることを目指し、幸福度を向上させる取り組みをおこなっています。

●企業事例4. 積水ハウス/企業理念の根本「人間愛」を重視

住宅メーカーの積水ハウスは「自社を世界一幸せな会社にする」ため、ウェルビーイングの達成に最も必要な要素を「企業理念」と位置づけました。企業理念の根本には「人間愛」があり、「人の幸せを願って親切に」「感謝を伝え合うこと」の浸透を全社に促しています。

また、同社は働き方改革とダイバーシティ&インクルージョン、キャリア自律を柱とし、社員の成長を支援。3つの柱の鍵となる上司と社員の充実したコミュニケーションを重視しながら、企業理念に基づくウェルビーイングを推進しています。

 

■ウェルビーイング経営を成功させるポイントとは?

 

ウェルビーイングは「ポジティブ感情」「エンゲージメント」「関係」「意味」「達成」の5つの領域で構成され、それぞれの頭文字から「PERMAモデル」と呼ばれています。まずは社員の幸福な状態を示したPERMAモデルをもとに、ウェルビーイング経営の成功ポイントを整理していくとよいでしょう。

 

  

出典:金沢工業大学 心理科学研究所『PERMA-Profilerの説明』

 

●労働環境を見直し心身の健康を図る

楽しく充実した働き方ができるようにするには、現状の労働環境の見直しが必要です。長時間労働や休日出勤といった、社員の心身に負担がかかるような労働環境になっていないか確認しましょう。また、社員同士が円滑にコミュニケーションをとれる雰囲気のよい職場づくりも欠かせません。

●コミュニティへの帰属意識を高める

社員のやる気やメンタル、組織の健康状態、チームマネジメント方法など、エンゲージメント向上に必要な要素を全て洗い出し、社員の帰属意識を高める施策に取り組みましょう。数値化が難しいエンゲージメントを的確に把握するには、組織の状態を客観的に分析できるエンゲージメント調査サービスの導入がおすすめです。

 

パソナ クラウド型社員意識調査『パソナエンゲージメント』

 

■まとめ

 

ウェルビーイング経営とは、肉体と精神面、さらに社会的な面でも満たされるように組織の環境を整え、社員の意欲やエンゲージメントを高めることです。心身ともに健康で仕事に熱意を持つ社員が増加すれば、生産性向上、離職防止や経営コストの削減、企業価値の向上などに期待が持てます。さまざまなメリットや成功している企業事例を参考に、ウェルビーイング経営への取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。

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